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6月12日
テンキーを自作キーボードに改造する(ついでにUSB化)。
秋葉原の露地に陳列されるジャンク品には、なんとなく「お疲れさま」と声を掛けたくなる。使命を全うして引退していった機械たち。ある日、300円で売りに出されていた可哀想なテンキーを引き取る。手に取って見てみると、底面にはこう印字されている。
FMV-NTKB1A テンキーボード
S/N 168*** 01A
DATE 2002-08 CP033245-01
FUJITSU LIMITED MADE IN MALAYSIA
なるほど。思っていたよりも古くはないけどインターフェースはPS/2。パソコンに挿入するポートは少なくなってきているはず。そのはずで秋葉原には大量のPS/2製品のジャンクが。
改造計画を立てる。
PIC18F2550を使ってUSB化をしてみたい。そのためには中身を開けて基板を除去し、自作回路を組み込む必要がある。再利用するのはスイッチ部分を含む筐体のみ。ソフトウェア的には、各キー押下で文章を一発入力できるようにしたい。
部品購入。
秋葉原にて部品を購入。計700円。
PIC18F2550
生基板
PIC用の28ピンICソケット
クリスタル発振子20MHZ
セラミックコンデンサ20pF
チップコンデンサ100nF
チップ抵抗4.7kΩ、0Ω
USB Bタイプのソケット
解体。
メカニカルではなく、メンブレン方式。鉄板が入っていてしっかりとした作り。スイッチの配線を確認。どうやら出力を2線使ったキーマトリクスが組まれている模様。
生基板を切断
生基板を切断。クラフト用ののこぎりの非力さがちょうどよい。右手にのこぎり、左手に掃除機、という構図。
切断後の基板
切断後の基板。左がもともと筐体に内蔵されていた基板。
フレキとコネクタ
フレキとコネクタ。2.5ミリピッチで上段と下段がちぐはぐになっている。
生基板と合体
生基板と合体させて、穴開ける。直径1mmのピンバイスをリョービの電動ドリルに装着させて威力ばつぐん。
スイッチ部へのコネクタ部分
一瞬。
USBのソケットの部分の穴あけ
USBのソケットの部分の穴あけ。
部品を試しに配置してみる。
この配置にしないと蓋が閉まらないことが判明(ガーン・・)。
筐体に格納してみる。
ぎりぎり。隙間が気になるが今は無視。ぴったりの位置にソケットがくるように微調整。
生基板やすりがけ
生基板やすりがけ。この工程がかなり重要。しっかりとやすりがけすることで、回路パターンのマスキングの食いつきがよくなるし、表面に指紋などの油分が残ってしまうとエッチングの際に問題になる。
黒インキと丸ペンでパターン描画
。
思いっきり漫画用。耐水性で、めちゃ濃い。丸ペンは細い線が描けるから愛用。
パターン
マウスオーバーで矢印表示
PIC18F2550
RA0
クリスタル20MHz
セラミックコンデンサ20pF
USB D-
USB D+
USB 5V
USB GND
スイッチングダイオード
バイパスパスコンデンサ100nF
Vusb コンデンサ100nF
プルダウン抵抗4.7kΩ
VCC
GND
結線ミス(本当はGNDに接続)
MCLR(コンフィグでRE3に変更)
<---
パターン完成。なかなか厳しい制約(こうしないと蓋がしまらない)だった。上半分の密集に苦労した反面、下半分はテナント募集中。
エッチング
エッチング中。ライトで暖めて、たまに手でゆすってやる。
エッチング引き上げ
完全に溶けたところで引き上げ。ちなみにこの液は塩化第二鉄といって、人間が最も触ってはいけない物質のひとつ。目に入ったら即病院行き。
パターン膜を除去・洗浄
ぱっと見たところ問題なし。耐水ペーパーで膜を除去。
ショートをチェック
ショートや断線がないか確認。
フラックス塗布
フラックス塗布。
表面実装部品を半田付け
表面実装部品を半田付け。予め半田を細かくみじん切りにしておき、こて先に溶けた状態で待機。左手でピンセットを持ち、チップを基板にあてる。息をとめ、半田付け。もっとも楽しい工程。
部品付け完了
部品付け完了。
ハードウェア完成
キートップの印字は削り取ってみた。
ファームウェアを書き、焼く。
認識した(涙)。
ファームウェアの内容は、こちら「
テンキーを自作キーボードに改造する(ファームウェア編)。
」をご覧下さい。