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suda 81年神奈川県生まれ
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8月11日
戦前のタイプライターをUSB化してみる。



戦前のタイプライターをUSB化してみる。
2009年7月24日真夏日、東京は渋谷区。
明治公園にて毎月行われるというフリーマーケットにやってきた。 来てみて分かったのですが、このマーケットは全くフリー(無料)でもなければフリー(自由)でもないじゃないか。どうやら客は金と引き換えに商品を受け取っているし(当たり前)、出店している日焼けしたおじさんによると、フィギュアとアダルトは出品禁止だそうだ。
それもそのはず。正しくは、Flea;蚤の + Market;市だそうです。つまりガラクタや古着やガラクタなどの市。気を取り直して、使えそうなジャンク品をあさることにします。

無造作に転がるガラクタの中から掘り出し物を探す行為は、どこか四葉のクローバーを探すのに似ている。ところがここは涼しげな草原に見間違えんばかりの真夏炎天下の駐車場。買い物するのもつらいが売るほうもつらい。皆くたくたです。勇気ある出展者のみなさまには悪いが、こんな場所には1時間もいれない。熱中症にしか見えない老人から、古い電話機とタイプライターをタダ同然の値段で購入して満足したので、そそくさと帰宅。

(帰宅。)

唐突ですが、 タイプライターをPCにつなぎたくなったので、改造することに。

箱が開かない。
残念ながら箱が開かない。
木箱からタイプライターを取り出す
姿を現す
破壊
現状
(↓クリックで拡大できます)
ペンチでこじ開ける
こんなにスマートに開けられた(泣)
材質は木です。

外観
材質は鉄。スチームパンク的な構造美にはため息。70年前の最新技術が詰まっている。
外観
外観(背面)
外観(上面)
(↓クリックで拡大できます)
底面
上面

キー入力検出部分
可動部分にセンサーを取り付け、キー入力を検出する。
スイッチ部分
熱収縮チューブで本体と絶縁
銅箔を巻き付ける
リード線をはんだ付け
(↓クリックで拡大できます)
はじめに熱収縮チューブで本体と絶縁
銅箔テープを巻き付ける
リード線をはんだ付け

基板を設計する
出力6本、入力8本のキーマトリクスを組む。マイコンはPIC18F2550を採用。 パターン図

エッチング
基板パターンをカーボン紙で転写し、耐水インキで描画していく。そして腐食させる。
エッチング工程
表面を研磨
耐水インキでパターンを描画
エッチング前の生基板
エッチング終了
パターン除去後
配線をチェック
フラックス塗布
(↓クリックで拡大できます)
表面を研磨
耐水インキでパターンを描画
エッチング前の生基板
エッチング終了
パターン除去後
配線をチェック
フラックス塗布

部品をはんだ付け
部品は表面実装型を採用して全体の小型化を図る。 部品のはんだ付け

コネクタを取り付ける
基板に直接ケーブルをはんだ付けしてもよかったのですが、USBのコネクタが背面から覗いていたらかっこいいかも、と思ってUSBミニBコネクタを装備させた。
仕上げ工程
タップを切る
アルミろう付け前
アルミろう付け後
コネクタ部分
エポキシパテ
コネクタ部分
(↓クリックで拡大できます)
タップを切る
アルミろう付け前
アルミろう付け後
コネクタ部分
エポキシパテ
コネクタ部分

ファームウェアをPICに書き込む
チャタリングを解除し、キーマトリクスを処理してキー入力を検知する。ちなみに200ミリ秒くらいのチャタリングが起きてしまう。もはやチャタリングとは呼べないようなデインデイン状態である。
ファームウェアをPICに書き込む
ファームウェア制作は、こちらテンキーを自作キーボードに改造する(ファームウェア編)。 」に詳細があります。


シフトキー検出部分
シフトキー、バックスペース、スペースキーは、通常キーとは異なる構造なため、スイッチを別途用意。
シフトキーのみ特殊構造

作業終了
作業完了後の底面の様子。 背面

ThinkPad X40とUSB接続
70年の年月を経て、接合させられてしまった(当時IBMもタイプライターのメーカーであった)。
USBでThinkPadX40に接続

動作の様子(すみません、英語です<( _ _ )> )


お読みいただきありがとうございました。 <( _ _ )>
テンキーの改造についてはこちらテンキーを自作キーボードに改造する(ついでにUSB化)。 」をご覧ください。